2012年05月17日(木)
創傷治療
今までは、この方法が良いとされていたけれど、実は違うことって、ありますよね。
医療現場においても、もちろんあります。
たとえば、「傷を治す」といったときの考えかたもそうです。
以前は、転んだ傷は消毒して、ガーゼをあてて、濡らさず、そして乾かして、カサブタをつくる、って感じです。
今もこの方法が良いと思われているかたも多いですが、正しい知識としては、下記の通りです。
・「傷は消毒しない」
消毒は、細胞毒性があるので、細菌だけではなく創傷治癒に必要な細胞まで壊してしまいます。
傷の治癒を遅らせてしまいます。
・「傷は洗う」
水道水で大丈夫です。
傷の化膿の予防のためにも、効果があります。
もちろん縫合した傷も大丈夫です。
・「傷は乾かさない」
傷に直接ガーゼをあててしまうと、傷は乾いてしまい、傷を治す過程でとても大切な「細胞成長因子」がうまく働かなくなってしまいます。
また、ガーゼを取替えるときも傷についてしまい、強い痛みを伴います。
湿潤療法により、痛みもなく、傷を治すという治癒過程を好条件に整えてくれます。
もちろん傷の条件によっては、止血や縫合が必要であったり、異物(土やコンクリート砕片など)を取り除く必要がありますので、心配なときは受診することが大切です。
当院では、ホクロやイボなどのレーザー治療後に「創傷被覆剤(ハイドロコロイド・ドレッシング材)」を使用しています。(湿潤療法)
好条件下で、いかに早くきれいに治すかといったときの必需品です。
治療方法も大切ですが、治療後のケアもとても大切です。
[赤井クリニックスキンケア] 赤井惠子
Posted at 18時55分
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