ニキビに絶対サヨナラするQ&A

みどり先生が取材を受けた JUNIE の掲載記事です

ニキビは遺伝するって本当?

「同じようなお手入れをしているのに、友達は少なくて私はいっぱい。この差はなぜ?」(美里・17歳)という質問が多かったよ。実はこれこそが遺伝によるもの。「確かに肌質は親からの遺伝が多いんです。でも、それだけではなく、食事や睡眠などの生活環境も、後天的要因の一つとしてあげられますね」と日原先生。お母さんの若い頃の写真を見せてもらって。ニキビが多いと、あなたも確実に多いはず。子供の頃からの生活習慣を見直すと、改善のきっかけになることも。

生理の前、ニキビが増える気がするんだけど

気のせいじゃなくて本当。でも、女性の体にとって、これは正しいことなので安心して下さい。女性の生理周期を決めるホルモンには、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの2種類があるけど、ニキビの原因となるのは黄体ホルモンの方。生理の約2週間前から出始め、生理が始まると減少し始めます。このホルモンが出ると皮脂の分泌が促進されるので、ニキビがぐっと増えるのは、当然。それだけでなく、不眠症になりがちだったり、ストレスがたまったりと、ニキビに悪いことがいっぱい起きます。この状態を「月経前症候群」と呼びます。ただ、神経質になるのはかえってよくありません。よーく洗顔して、汚れや皮脂を取り除いて、これ以上化膿させないようにすることがいちばんの解決法。もちろん洗いすぎはダメだけどね。ティーンの場合は成長期なのでホルモンのバランスが悪く、2つのホルモンがきちんと交互に出るとは限りません。そのため生理の前だろうが後だろうが、ニキビがたくさん出ちゃう人が多いのは、当たり前なんだと頭に入れておくと安心です。

洗顔は毎日5〜6回すればOKだよね?
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私たちの肌は洗いすぎると、乾燥から肌を守るべく皮脂をますます出そうとします。基本は朝と夜1回ずつと、皮脂分泌量がピークに達する午後3時くらいの計3回。洗うときは強くこすらず、やさしく泡で包むように! 週1〜2回は酵素洗顔で表面の厚くなった角質を取り除き、皮脂や汚れをつまらせる状態を防いで。日常では、化粧水を含ませたコットンをラップに包んで持ち歩き、ベタベタしたら拭いて。

洗顔後は化粧水だけでOK?

化粧水をたっぷりつけるだけでほぼOK。皮脂が多いから何もつけない、という人もいるけど、皮脂分泌と保湿力とは別問題。なめらかな肌を保つには水分が必要です。毛穴がつまったのは固くなった角質のせい。水分補給して柔らかくすることが大切。ベタつきやカサカサの様子を見て、部位によって使い分けるのがコツだよ。Tゾーンはさっぱり、ほかはしっとりと。乾燥しがちな人は乳液をプラス。

乾燥肌だからニキビはできない?
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ニキビの原因は脂だけではありません。皮フ表面の汚れや毛穴のつまりやすさetc.いろいろ。乾燥肌と思っていてもTゾーンは皮脂分泌が多く、ニキビができやすいし、手で顔を触るクセのある人は、バイ菌が毛穴に入ってニキビへと進行して行く可能性大。どんな肌質の人も不衛生にならないように気を付けて。肌が直接触れる枕カバーやシーツ、ハンカチなどをこまめに洗って、顔をあまり触らないこと。

ニキビをつぶすと芯が取れて早く治る?
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膿み始める前の芯が見えてて、今にもニュルッて出そうなニキビなら、自分で出しても大丈夫。ただし、清潔な綿棒を2本使って持ち上げるようにね。絶対、汚い指やツメで押し出したりしたらダメ! なぜなら、当然肌を傷つけることになるし、バイ菌が入れば化膿して肌に赤みが残ることも。そのうえ、繰り返しつぶしたりすれば毛穴が大きく広がって、デコボコしたケロイドが残る可能性も台。何よりもまず、清潔が第一だってこと忘れないでね。

いつも同じ場所にできるのは原因がある?

おでこや鼻に近い頬付近はいわゆるTゾーン、だから皮脂分泌が多いのでできやすいし、頬に触るクセがある人は頬に、前髪を下ろしてる人はこめかみやおでこにできる率は高くなります。またビタミン不足や胃腸障害だと、口のまわりにできやすいということも。

どうしてもお化粧したい時ファンデーションをつけてもいい?
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本当はニキビが治るまではファンデはおあずけ。特に肌への密着力が高いタイプは、毛穴に入り込んでぴっちりと覆い毛穴をふさぐので、皮脂の排出も難しくなります。油分の高いタイプももちろん×。最近はノンオイルやオイルコントロールパウダー配合、色つきおしろいなど続々登場。特別な日はこれらのノンコメドタイプを選び、なるべく早くクレンジングを。

背中のニキビも顔と同じお手入れでいい?

「背中と正面の胸あたりは“ボディのTゾーン”といって、顔のTゾーンと同様に皮脂分泌がさかんな場所。でも顔ほど気をつかわない場所なので治りが遅いのです。」洗うときは石ケンをよく泡立てて、柔らかいタオルで泡で包むように洗うこと。硬いブラシでゴシゴシしては、ニキビの表面を傷つけ悪化させてしまいます。よくすすいだ後ローションで水分補給して。ねっ、お手入れは顔と同じでしょ?

ニキビを直す栄養素はビタミンでOK?

皮脂の代謝をコントロールするのは、レバーやチーズに多い“ビタミンB2、B6”、角質の代謝をよくするのは、にんじんやかぼちゃ、パセリなど緑黄色野菜に多い“ビタミンA”、ニキビ表面の酸化を抑制したり新陳代謝を高めるのは、アボガドや卵黄に多い“ビタミンE”とフルーツに多い“ビタミンC”。さらに、便秘を解消する“食物繊維”をとればバッチリ。食物繊維を多く含むのはごぼうや海藻類。反対に控えたいのは、皮脂分泌を高める動物性脂肪を多く含む肉類やバター、甘い物やスパイスの効いた刺激物。

市販のニキビ治療薬は夜寝る前につけるのが効果的?
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夜は洗顔後、綿棒でニキビ部分にだけごく少量つけ、寝る前にはキチンと洗い流して、ふとんに入ろう。治療薬は皮脂の吸収率がとてもいいので、寝てる間に薬がよれてニキビ以外の場所につくと、必要な皮脂まで吸収されてカサカサになることも。スキンケアコスメ感覚で顔全体にぬるのも禁物。パサパサ顔に!!

UVケアはした方がいい?

もちろん、紫外線対策はニキビがあるときでもしたほうがいいよ。ただUVケアコスメでSPF値の高すぎる物は油分が多く、かぶれやすいので避けて。日常生活での紫外線ならSPF値10〜15で十分だし、ニキビへの負担も軽くてすみます。ニキビ用のオイルブロックパウダーなども便利。ただし赤くなったら、何もつけずに早く治してね。

ニキビが膿んできてから病院へ行けばいい?
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早ければ早いほうがいい! と言っても「この程度じゃお医者さんに怒られそう」と思うとなかなか行けないよね。でも、ニキビは初期段階ほど治りも早いし、あとも残らないの。自分で判断しないで早めに皮フ科へGO! 本来自分でお手入れできるニキビは白ニキビの一歩手前まで。目安は、これが5〜10個できて2週間以上消えない時はソク皮フ科へ。プツッとできたら完全な自己治療は無理なのです。

信用できる病院の見つけ方
まずは病院を転々とせず、医者を信頼して継続することが大切です。医者はその人に合わせた治療計画を立て、経過を見て行くので、途中でやめると今までの治療が全部パア。せめて週1回、約1ヶ月続けること。それでもし、今まで10個あったニキビが5個に減ったら治っている証拠です。今の状態や治療法をきちんと話す人もいい先生。

どんな治療をするの?
ニキビの進行状況によってもちがうけど、時々プツッと出る程度の軽い場合は、ぬり薬と飲み薬を使うのが普通。さらにひどい場合は、毛穴の中の皮脂や古い角質を取り除くためのコメド吸引をしたり、押し出したりすることも。ニキビあとの赤みにはパック、皮フのデコボコはぬり薬や飲み薬で治療。効果的な治療法を指導してもらうためには、初めての診察のとき、状況をきちんと先生に伝えること。いつから、どんな症状か、食事や睡眠時間、部活動なども詳しくね。

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