アトピーかなと思ったら自己診断はしないで

鈴木真理著『素肌美人になる本』(チクマ秀版社)より抜粋

アトピーという言葉が、どうも一人歩きをしているような気がしてなりません。マスコミに取り上げられるようになってから、イメージが先行して、何かアトピーだとデリケートで繊細な肌の持ち主であるかのように、思い込んでいる人もいるようです。

医師の間でも、どれをアトピーというか、明確にされていたわけではありません。ですから、皮膚科医と小児科医とで、意見が食い違うということも起きていました。そこで日本皮膚科学会では、先ごろ「アトピー性皮膚炎の定義・診断基準」(案)を作りました。それによると、

  1. かゆみがある
  2. 湿疹やかゆみの強い赤いブツブツなど、特徴的な皮疹が見られる
  3. 慢性で新旧の皮疹が混在する、反復性の経過をたどっている
  4. アトピー性の病歴があったり、家族にアトピー患者がいるなどの、アトピー素因をもつ

とされています。

くれぐれもお願いしたいのは、かゆくてたまらないでしょうけれど、アトピーだと自己判断をして、薬を塗ったりしないことです。というのは、薬を塗った結果症状が好転したとしても、後で診断をするときに、病気の原因や経過をわかりにくくしてしまうことがあるからです。

なるべく早く、医師に診てもらって下さい。

アトピー性皮膚炎は、治療を始めたからといって、すぐに良くなるものではありません。かゆみや湿疹を軽減するなど、対症療法を中心に治療を進めて行くことになりますが、じっくり取り組んで下さい。そのためにも、信頼できる医師を選んで、食事や生活習慣など気になることは何でも相談しながら、少しでも症状を軽くして治していく道を、医師と一緒に探していきましょう。