知っておきたい香料の話

鈴木真理著『素肌美人になる本』(チクマ秀版社)より抜粋

清潔症候群の話ではないですけれど、匂い・香りに対する関心もとても高くなっているようです。化粧品でも微香料や無香料のもの、それが人気を集めているということですが、皮膚科医の立場からいうと、これはなかなか歓迎できる状況なのです。というのも、香料というのは肌に刺激を与えることもあるからです。

化粧品の場合、クリームにしろ口紅にしろ、その成分そのものは匂いの良いものばかりではありませんから、気持ち良く使えるように、香料を加えてやることが必要です。それに、匂い・香りが気分的な効果をもっていることも否定できません。良い香りのする化粧品を使っていることで、化粧のいわゆる官能効果も倍加するといっていいでしょう。

でもちょっと思い出してください、香水は、耳たぶの裏などあまり陽に当たらないところに付けますね。あれは香水の成分が陽に当たって、変性して皮膚トラブルを起こすのを防ぐ意味もあります。

こういうわけで、香水ほど香料の濃度が高くないものでも、なるべく皮膚にあまり残っていないほうが望ましいのです。

ただ、注意してほしいのは、微香性だからといって低刺激性とは限らない場合があることです。というのは肌に刺激を与えるものは何も香料だけではなく、色素や、油性成分があるからです。香料は成分表示として香料と書いてあるだけで、香料の成分まで記載する必要はないとされています。