診療内容

尋常性乾癬

この病気の本体は、皮膚の新陳代謝が非常に早くなってしまうために生じる皮膚病です。普通の皮膚は約4週間周期で新陳代謝を繰り返していますが、乾癬患者では皮膚の新陳代謝が4〜5日になってしまうために、皮膚はカサカサして薄くはげ落ちてきてしまいます。

この皮膚病の好発部位は、頭、肘、腰、膝等です。これはケブネル現象といって、皮膚をひっかいたり擦ったり物理的刺激を与えると、そこの部位に同じような発疹が出現するという特徴があるためです。

治療法としては、

☆ステロイド軟膏の外用
簡単な方法ですが、外用を中止すると症状が再発してきます。ただし長期連用によって習慣性になったり、重症型乾癬を誘発するという報告もあるため、医師の指導の上使用することが必要です。
☆ビタミンAの内服
かなり効果的な飲み薬です。しかし、妊娠時の奇形発生の問題がありますので、妊娠可能な年齢の患者さんは使用できません。
☆紫外線療法“PUVA”
紫外線の感受性を高める薬(ソラレン)と、長波長紫外線(UVA)を併用する光化学療法です。効果的に紫外線を照射することによって、皮膚の新陳代謝をコントロールし、正常にもどしていくという治療法です。定期的に症状に合わせ、照射の時間の調節、また部位を調節し、治療を行います。
当院では、尋常性乾癬のように全身に症状の出る患者さんのために、全身に同時に紫外線を照射できる装置をご用意しておりますので、短い時間で効率良く紫外線療法をお受けいただくことが可能です。

※また、紫外線のPUVA療法は、白斑(白なまず)の患者さんにも効果的です。