ケミカルピーリングってどんな方法なの?

ケア 1998年8月号から引用
山家英子先生が取材を受けた「ケア」の掲載記事です
ニキビ痕やしわ、シミがとれるというケミカルピーリングとはどのような方法なのですか? また注意点も教えてください。
新しい皮膚の再生を促す
ピーリングとは英語で剥ぐ(peel)という意味をもつ言葉です。つまり、ある化学(ケミカル)薬品を使って、古くなった皮膚表面角質層をやさしく剥ぎ、新しい皮膚の再生を促すのがケミカルピーリングです。ニキビやニキビ痕、脂漏性皮膚炎、小じわ、くすみ、シミなどに効果があります。

ケミカルピーリングに使用する薬品の成分はアルファハイドロキシ酸(AHA)というもので、現在は一部の化粧品などにも数%含まれています。サトウキビ、ヨーグルト、りんごなど自然界にも存在する酸です。角質層を取り、皮膚を新しくさせる効果があります。

ピーリング剤は濃度が高すぎると皮膚炎をおこしたり、かえってシミなどのトラブルを起こす原因となります。そのため、医療機関ではその人に合った AHA の濃度を10%〜50%の割合で調節しピーリングを行います。

当院におけるケミカルピーリングの施行手順は、まず洗顔後にピーリング剤を塗布します。ニキビなどにはピリピリとした刺激が少しあるため、その上にクーリングパックをして10分あまり放置し、その後化粧水でふき取り、さらに水で洗い流します。所要時間は体の部位、表面積にもよりますが、顔では約30分程度です。

ピーリング後は角質が取れた分だけ皮膚の表面が薄くなっているので、刺激には注意が必要です。特に、紫外線には充分に気をつけて、日焼け止めなどでUVケアをしてください。また、肌が乾燥しがちな年配の方は、皮膚がより乾燥しやすくなるので、肌に合った保湿剤が必要です。

その人に合わない種類のピーリング剤や高すぎる濃度、また瀕回すぎるピーリングはかえって逆効果です。トラブル発生時の対応のことなどを考えますと、医療機関でピーリングしてもらう方が安全かと思われます。

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